中二病でも恋がしたい！：８話感想

中二病の子から女の子へと。

今回の最大の心境の変化は勇太にありましたね。それこそ今までいつになったら恋が本格化するんだろうと考えていた中で、森夏が恋愛路線から脱落し、恋愛系の話をどう入れてくるのかは気になっていました。そもそも、お互いに恋愛的な明確な意識がまったく発生しておらず、「おっ」って思えるシーンはあっても、それ以上突っ込んでくることはなかったんですよね。
それこそ双方の相手に対しての気持ちが恋愛対象である異性としてどうしても見れていない部分があったからでしょう。六花は勇太が自分のことを構ってくれるという部分での居心地の良さを感じていると思いますが、勇太も言っていたように恋愛感情に疎そうだからそういう意識を持つことは普通にはない。そして勇太も六花は監視対象みたいな位置になっていたんですよね。まるで出来の悪い妹をあやすような感じ。

ところが今回初めて女の子として意識をしはじめましたよね。中二病ということで文字通り中学二年生レベルの、言い方が悪ければガキのような子だという認識だったと思いますけど、２人きりの中での彼女の一つ一つの女の子だと意識させられる行動を見せられるとやっぱり気になってくるもの。特に自分の匂いを嗅がれるというのは恥ずかしいものなんですけど、それを心地いいと感じてくれているというのは嬉しいことですよね。意識するのも無理ないですよ。いい匂いっていう台詞は、傍にいたいっていう意味とほぼ同義ですから。

まあ勇太も健全な男子高校生なわけですから、いざ女の子と意識してしまえばもうそれが気になって仕方なくなってくるわけで。意識する前は本当に普通で、家に入れる時も全然平常心だし、その心の変化というものが明確になっているなーって思いますね。この分かりやすさっていうのが青春だなって思うところです（笑）
しもし一色も何気にいいタイミングでの電話でしたよね。勇太が一つ気にするきっかけにもなりましたし、もうこれだけで一色はみんなについて行った意味があったんじゃないかなと（笑）くみん先輩には先に帰られる残念な結果になりましたけど、まあひと夏の思い出として胸にしまってくださいな。

一方六花のほうなんですが、まだまだ恋というものが分かっているわけではないんですが、その得体の知れないものに振り回されてきているという状態に。寝ようとしているときの胸のざわめきみたいなのを具現化させていたのは中二病らしい反応だし、中二病の恋発生への段階として上手い入り方だって思って見ていました。誰かに監視されているとかそういう設定とかを好む中で、落ち着いていられないという感覚がある中だと、そっちに変換するよなーって思います。
そんな感覚の中で勇太に対して安らぎを感じている様子の六花。最後の寄り添ったときの笑顔とか自分は５話の引きにあった満面の笑みより好きですよ（笑）５話の方はあくまで感謝の部分からの開放された笑顔でしたけど、こういう含みのある感じの笑みは、何かもううおーってなりますね。どちらも恋の予兆として十分なものなんですけど、問題はこれがどう恋という明確なものへとなっていくかってことでしょうか。

さてそんな後半の恋愛に近づくようなパートは面白かったですけど、前半のバニッシュメントディスワールドからの流れ…これはどうだったのかなと。
久しぶりに戦闘で妄想バトルが繰り広げられたと思うんですが、今回の中二戦闘描写は前に行われた２話の戦闘とあまりにも意味がかけ離れていたんですよね。２話での戦闘は単純に中二病妄想内での壮絶なバトルと現実をちらっと見せることでそのギャップが面白かったわけですが、今回の場合は現実部分での悲壮感みたいなものが出ていたんですよね。前回の話から、六花の中二病は昔を引き繋ぐものであり、受け入れられない事実に抗っている結果といえます。だから今回の妄想と現実の視点変更は揺らぐ六花の気持ちをストレートに描写しているんだなと思います。丁度、六花が仕掛けるときは全部妄想世界からの攻撃になり、十花が話すときは現実に視点変更していたと思うんですけど、姉から言われて現実を思い知るという繰り返しがなされていたのかなーって思いました。
話の面白さだけだったらB>Aだったけど、六花のどうしても受け入れたくない意思がすごく込められていたパートではあったかなと。まあ中二病とシリアスはやっぱりアンチシナジーではあるよなとは感じましたね（汗）

さて最後にこのアニメの終着点を考えてみましょうか。最後に果たして六花の中二病がどうなるのかっていう話題は尽きないとは思うんですが、現状こうやって中二病を事実から突き放す手段としているということで、その卒業が目的であるのは先週書きました。ただこうなると、中二病「でも」というオリジナリティが損なわれるということで、どうこの問題の終結と恋の決着を両立させるのかという話題。自分は中二病の意味を変えるという持論を持っていたんですけど、今回でその持論を面白くする伏線が張られました。それは六花は中二病時代の勇太を見ていて、それが六花の中二病への道の一つになっているのではないかということ。

つまり、六花は勇太のために中二病を続けるのかなと。

現状の邪王真眼は不可視境界線という父親を追うものですから、これは卒業しないといけないでしょう。でも、勇太の中二病であるダークフレイムマスターに関連付けさせ、この中二病が自分と勇太を繋ぐものという認識になれば、恋と家庭問題の両方の解決になると思うんですよね。もともと憧れはあり、さらに現状でも邪王真眼はダークフレイムマスターとの関連を謳っているわけですから、変換は可能なんじゃないかなと。
…まあリトルバスターズ！の小毬のときも同じことを書きましたけど、新たな支えを作ることが大事だと思いますから、それが勇太になればいいかなーと思っています。

そして今回も凸守と森夏はいい味を出していましたね。ついに背中の日焼け跡がばれたということで、お風呂シーン込みでの戦いが行われていました（汗）てか今更ですけど、みんな日焼け止めクリームとか塗らなかったんだなあ…（笑）結構変わるもんですよね、１日でも。あずにゃんには敵わないけど（汗）
凸守については後に上記した六花の中二病卒業という話が仮に絡んできたら大きな出番がありそうですけど、それまでは基本的にこういう賑やかし的役で楽しみたいなって思いました（笑）

というわけで今回は挿入歌も流れたりと終盤のような雰囲気を持っていましたけど、何気にまだ８話なんですよね（汗）前半戦クライマックスというところかもしれないんですが、恋の部分でようやく動いてきそうですかね。では。


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