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さくら荘のペットな彼女:24話感想&総括

さくら荘のペットな彼女の感想です。

さくら荘はまだまだ続く。

それぞれの先が見えました。

卒業式も終わってそれぞれが新たな気持ちになる時期。仁と七海が大阪に行く中での愛が重かったラブレター返しは粋でしたね。当然美咲先輩は嬉しさ大爆発で、いろいろと大変だったけど報われたわけですから良かったですね。

…まあそのあとすぐ自分1人で受理してくるあたりはさすがですけど(汗)

もうですよねーって感じ(笑)一応帰ってきて2人でっていう思いがあったんでしょうけど、そんなこと美咲先輩がするはずがない。とにかく目先の結果を求めていった結果、見事に三鷹美咲となりました(汗)さらにさくら荘の隣に家を構えるということでまだまだ騒々しくなりそうですけど、とりあえず先輩が楽しそうだからよしですかね。…まあ、仁もおそらくこうなることを見越していて渡したとも思いますしね(笑)

そんなさくら荘には新入生が入ってきます。男ははうはうの弟らしい姫宮伊織、性格から見てもさくら荘に飛ばされるのは必然なキャラみたいですね。一方女の方は優等生らしい長谷栞奈。ルームメイトがやかましいからさくら荘に来たということですが…さくら荘も十分やかましいとは思うけどね(汗)まあ美咲先輩の登場がたまになれば残っている先輩組はましろや龍之介はおとなしい方ですから、とりあえずは大丈夫なんでしょうかね。…姫宮の方は酷そうだけど(汗)

七海もかなりシャキッとしましたね。ましろ風に言うと一度大阪に戻ってさくら荘に帰ってきましたが、本格的に自分の道筋を立てて改めて声優にチャレンジするとのこと。恋と夢を両方追っていた彼女ですが、恋の面は一応決着できているのならまた新しい気持ちでさくら荘の一員として頑張れそうですね。先生の「糧」になるという言葉っていうのは十分に吹っ切れてから実感できる言葉ですから、タイミング的にもバッチリでした。

ましろの描いた絵はさくら荘の象徴となる絵。描かれてなかった自分が含まれ、さらに後輩が含まれ(さらに優子も含まれ)、一つの形になりましたね。さくら荘がみんなの居場所であるということを考えられる、ましろも成長しましたね。相変わらず掃除は出来ないようですけど、実際終盤になるにつれてましろの漫画に勤しむ描写っていうのは目に見えて減っていったんですよ。漫画制作という一人で打ち込むものより、みんなと絡む様子が格段に多くなった。これは彼女の成長が一番表れているのかなって思っています。もちろん漫画を描くことも大事だけどね。

そんな絵で締めとなるかと思いましたが、EDは1クール目のが使用されましたけど、その内容が過去の振り返りっていうのがちょっとなあ…と。詳しくは総評に書くと思いますが、これも演出面では失敗しているなと思います。過去の振り返りは最後まで来たさくら荘にはいらなかった、むしろ先を見せてほしかったです。

とまあいろいろとありましたが、波乱の1年間が終わり新たな姿を見せるさくら荘はまだまだ続くということでした。

というわけで、さくら荘のペットな彼女、完結です!


<総評>

この作品において一番フォーカスされた話題が才能と努力についてでしょうか。対照的な位置にありそうな2つの言葉ですけど、努力という枠組みは才能あるなしに関わらずどのキャラにも見せ場があったと思います。分けるとしたら才能がある組が美咲先輩とましろと龍之介、そして無い組が仁と空太と七海とリタ。その誰もがこの才能という面で自分を追い込んでいくという展開がメインとして描かれましたね。そして救ってくれる、手を差し伸べてくれるのはさくら荘のメンバーということで、全体的な一致団結を生んでいくという流れでしたけど、その流れだったからこそさくら荘が無くなるかもしれないという展開は王道であるということを感じさせてくれました。

基本的に無い組にカテゴライズされたメンバーは夢に対する完璧な成功をこの作中では遂げていなかったりします。要は現実の厳しさみたいなのを出すということでしょうけど、その対照となるどんどん成功させていくキャラがいるからこそ、遅れていく感が非常に強く出ていました。そういうのはね、悪くないとは思うんですよ。だからこそそこから一皮も二皮も剥けていくという展開が活きてくるわけですからね。

ただこの展開においてそれが全く生かされていないと思われるキャラがいた、それが空太だなと思っています。自分が失敗しても仲間が支えてくれていたというのが大事な要素のはずですが、その正反対に向かっていくキャラクターでした。才能について一番振り回されたキャラであり、それゆえましろに何度も八つ当たりをしましたけど、それ自体は仕方ない、でも何度もするのはさすがに進歩を感じることができないでしょう。結局はましろに当たることで落ちた自分を正当化しようとしていたわけで、仲間の大切さを身に染みさせるコンセプトの中で悪い意味での仲間を利用する方針は、受け入れられないだろうなと感じるところでした。
空太の成長が感じられない最大の原因が、感情が抑制できないところ。これは先週の感想でも触れましたが、彼の行動や言論は基本的に直接的すぎる節があります。ましろに当たるのもそうですし、それ以外にもいろいろと無茶ばかりしたがる。周りが見えていないというのはそれだけ仲間の部分を見れていない部分もありますし、最後までこのままであっては成長も感じることができませんでしたね。

もう一つ悪い意味で思ったのは、演出面。基本的にダイレクトな演出が多かったと思いますが、それ故チープさが目立ったように思います。特に感じたのが最終回のED。あの過去を振り返る演出は2クールというそこまで長くないアニメには必要のないものだと感じました。溜めて花火をバックにサビっていうのも安直に感じますし、キャラクターが先を見ている中で改めて振り返りをするというのは蛇足と言わざるを得ませんでした。これは自分がメタファーを愛するっていう部分もあるんですけどね。
逆にそういう比喩の中で自分が一番このアニメで好きだったのが、水着と花火の回の終わりに七海が線香花火を手にましろに宣戦布告をしたシーン。ましろという打ち上げ花火のような大きな存在に対して、自身が線香花火のように小さい存在であっても落ちやすい線香花火が決して落ちずに燃え続けたというところに七海の決意を感じるところでした。

そんな七海はこのアニメでは一番いい感じにまとまったなって思います。最初は自分ひとりで抱え込んでしまう中で失敗をする。そこから空太とかを頼るようになって二度目の失敗。過去の自分のように一人で抱え込みそうになったんですけど、その中で不満をぶっちゃけるシーンへと繋がり、そして先生からその経験は糧になると言われて積み重ねとなるっていうのは一つの努力家の結論となったなって思います。空太への健気な恋、自分の夢への挑戦、いずれも青春要素を総なめしていた七海はやはり光って見えるキャラクターでした。

ましろは無機質なキャラから恋をすることでだんだんと人間味を帯びてきました。その過程もなかなか面白く、特に彼女はあまり喋らない分表情や仕草に大きなポイントがありましたね。表情も昔に比べて豊かになりましたし、仕草にしても空太に構ってもらおうとご飯粒をつけたりとそういう部分のポイントが高かったです。パンツも穿けないヒロインという触れ込みだった中、穿けるようになってからも見たい点があったのは良かったのではないでしょうか。

全体的にもキャラクターっていうのは悪くなかったんですよね。美咲はやかましくて自然に目立ってたし、龍之介は所々で行動するからこそ映えたし、それぞれのキャラクター性をつかむのは非常にやりやすかったです。

音楽は前期のOP、EDが好きかな。BGMは上記の演出の関係上あまり印象に残っていません。

「さくら荘のペットな彼女」
神田空太:松岡禎丞
椎名ましろ:茅野愛衣
青山七海:中津真莉子
上井草美咲:高森奈津美
三鷹仁:櫻井孝宏
赤坂龍之介・メイドちゃん:堀江由衣
千石千尋:豊口めぐみ
リタ・エインズワース:川澄綾子
舘林総一郎:日野聡
姫宮沙織:藤村歩
藤沢和希:浅沼晋太郎
上井草風香:早見沙織
神田優子:小倉唯
姫宮伊織:島崎信長
長谷栞奈:山崎はるか

OP1「君が夢を連れてきた」
OP2「夢の続き」
ED1「DAYS of DASH」
ED2「Prime number 〜君と出会える日〜」


総合評価:D

主人公空太の成長の見られなさ、そして全体的な演出のチープさが足を引っ張ったかなと思います。個人的にはそこまで嫌いな作品じゃなかったんですけど(だからこそ感想を完走できたっていうのもあるしね)、かといってすごく好きだっていうわけにもならず、その辺は上記の問題点をどうにかしてほしかったかな。でも騒がしい青春群像として雰囲気は悪くなかったんじゃないかと思っています。

ちなみにメイドちゃんの声優の正体は最終話まで明かされておらず、ほっちゃんって完全に分かるのにあえて隠すのはもしかしたら別の誰かがやっているのかもしれない!って淡い期待をしていたんですけど、やっぱり同じだったというオチでした(汗)まあ彼女の声を出せる人は基本いないだろうしね。

最後にスタッフ、キャストの皆さんお疲れ様でした。これを言っていいのか分かりませんけど、七海役の中津さんは初めて知った方ですけど、なんていうか声優を目指しているって感じが凄くして良かったです。下手というわけではなく、どこかおぼつかない感じがね。

それではこれでさくら荘のペットな彼女の感想を終わらせていただきます。半年間ありがとうございました!では。


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コメント

青山ぁあああああああ

こんにちは|ω・`)ノ
感想と完走おつかれです。
しろくろさん評価Dか~ 
ほぼ私と一緒ですね(笑)

私がこの作品を見られたのは、やっぱりその問題児キャラが良かったからだと思っています。
個人的には、青山七海をスピンオフさせて声優を目指す百合作品とかあればSなんですけどね!(←コラ)

ではでは。来期アニメもしろくろさんの記事楽しみにしています~(`・ω・´)ゞ

No title

長文はテキストエディターとかに書いて終わったらコピペ、
が安全だと身を以て学んだのは結構昔(^^;

ちなみにさくら荘は挫折したので特に書くことはないw

キラシナさん

こんばんわ。コメントありがとうございます。

>しろくろさん評価Dか~ 
ほぼ私と一緒ですね(笑)

うーむやはりそれくらいで落ち着いてしまいましたね。もう少しいい方にも傾けたポテンシャルがあったと思う分少し残念です。

>個人的には、青山七海をスピンオフさせて声優を目指す

うむ、そのアニメは是非見てみたいですね…

>百合作品とかあれば

!?

>ではでは。来期アニメもしろくろさんの記事楽しみにしています~(`・ω・´)ゞ

ありがとうございます!来期もまた盛り上がっていければいいですね!

よしのさん

こんばんわ。コメントありがとうございます。

>長文はテキストエディターとかに書いて終わったらコピペ、が安全だと身を以て学んだのは結構昔(^^;

あ、ツイッターをご覧になったんですね(汗)いやはやあんな風に愚痴ったわけですがやはりこれがブロガーの敵ですな。一応5度目で、何度も懲りてるはずなんですが…(笑)

>ちなみにさくら荘は挫折したので特に書くことはないw

…う、うむ…(笑)

No title

感想お疲れ様です。

さくら荘のペットな彼女の中で空太が「自分を嫌いになりそうだ」と言っていましたが、自分は「さくら荘のペットな彼女」を見る度に目標も何もなくただただ毎日を生きている自分を嫌いになっておりました。

そんな自分は彼らに夢を託したような気持ちでこの作品を視聴し続けていて、でもやっぱり羨ましくて彼らのようになりたくて、とても複雑な想いでした。

最後の回想の部分は自分は好きです。なかなか綺麗にまとまっていたと思いましたが・・・

名無しる@ふわさんさん

こんばんわ。コメントありがとうございます。

>そんな自分は彼らに夢を託したような気持ちでこの作品を視聴し続けていて、でもやっぱり羨ましくて彼らのようになりたくて、とても複雑な想いでした。

なるほど、アニメを見る際にキャラクターに感情移入して面白くなるというのは良くありますけど、貴方はそうだったんですね。自己投影できない彼らの頑張り、でも等身大な彼らの頑張り、現実感があっても再現ができるものではない。多角的に見れるアニメかもしれませんね。

>最後の回想の部分は自分は好きです。なかなか綺麗にまとまっていたと思いましたが・・・

それでいいと思います。この辺は個人の裁量でしからね。
個人的に合わなかった理由としては明らかに狙ったと考えてしまうような演出が盛り込まれていたからですね。等身大な作品を描く上で、演出として思い起こすものはいいんですけど、あからさまにEDだけって感じで曲に合わせるよりは、個人の回想みたいな感じで本編と切り離さない方が自分は良かったのではないかなって思っています。
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