翠星のガルガンティア:8話感想
翠星のガルガンティアの感想です。
変わる者と変わらない者。
変わる者と変わらない者。
それぞれが、良かれと思っているだけにねえ…。
やはり答えというものは単独で見つけるものではない、むしろ見つけられないと実感させられた回。リジットは自分が自分がという思考の中で何もかもが悪くなっていく現状に困り果てていた。長い時をかけて築き上げてきたガルガンティア船団も、それが崩れるのは一瞬。自身の不甲斐なさを感じているでしょうが、それを自分のせいだけにして、自分で背負い込もうとしていたのが、そもそもにして負のスパイラルから抜け出せない状況に繋がってました。
だからこそ大事になる仲間の声。着々と離れていく元仲間もいれば、今でもこの船団に残っている仲間もいる。ベローズはその一人だったわけですけど、そもそもにして今の船団がどう築かれてきたのかリジットに諭してくれました。
船団長のカリスマ性を間近で見てきたリジットにとっては、憧れの的であり、また自身が付いていきたいと考えていたでしょうから、むこうから頼られているなんて意識はこれっぽっちもなかったでしょうね。リジットが、船団長を頼りにしていると考えていたわけですから。
でも船団長は頼ることでこの大きな組織をまとめ上げていたということで、適材適所、人材を有効に使って、かつその人材を信頼しよく知っているからこそ、ここまでのモノにできたのではないかなと。上に立つ人って、個の能力というより、使役する能力の方が重視されますよね。リジットにとっては今までどおり使われる自分でいたからこそ、噛み合わなかったのかなって思いました。
そして最後は葬儀にも出席し、自分の無力さを認めつつ、みんなで再興していくことを誓いました。元々力強い頼もしい人たちが揃っているところですし、要はそこに気付けるかというのが肝だったと思いましたが、自分の立場、必要なことをここで理解して、スタートラインに立てたのかなって思います。
…しかし今回の葬儀の方法はなかなか見ていて面白かったです。それこそ水上生活において「砂」の意味、価値ってかなり高いと思うんですよね。環境的には水葬しか不可能ではありますけど、人間の根源的に大地に還るという砂の意味、そして水上での砂の価値、そういう贅沢な副葬品みたいな印象もある分、水上での古来の葬儀を連想させてくれるようなものだったなって思います。船団の一番偉い人が亡くなったということですから、その中で最大限の敬意を表する意味での、砂による現在でいう焼香のような文化は興味深かったです。
さて一方レドとエイミー。レドは答えを見つけているというか、自分の目的、信念は決して曲げるつもりはありません。ただ、彼はこの行動がエイミーのためでもあると考えているのが面白い。ヒディアーズという人類の脅威を取り除くことは今水上生活をしている人類を救うこととなる、その中でエイミーも名指しで救うためと決意している。でも、エイミーは決してそれを求めているわけでは無い。先を見るレドと今を見るエイミー。どちらが正しいのかなんて分かりませんけど、一つ分かることは2人とも双方のことを考えているけど噛み合っていないということです(汗)
エイミーにとってはガルガンティアでまたいつものようにみんなで楽しく過ごしたい。けど別れる船が出てきてメルティともさよならをすることになりました。仕方ないことだと分かろうとしながらそれでも嫌だと歯噛みするのが表情、そして結構言葉にあふれていました。必死で取り繕うとしようとは思っているけど、やっぱりそれを隠しきれるだけの覚悟も整っていない。感覚派なイメージだし、あまり感情をしまっておくのも得意そうに見えないですしね。何とも絶妙な感情であるエイミーの反応が見ていて辛いところです。そうですよ、まだ「始まってもいない」んだよねえ…。
そしてそんなエイミーに対して「エイミーが残って嬉しい」と本音を普通に漏らすサーヤも素晴らしいと思います。そういう仲なんだなって思うと、この2人の関係に関しては大丈夫だなって自分は思えてきます。
さてレドは結局銀河同盟に帰れないということがほぼ確定した中で戦闘に赴くことになります。みんなを救いたい、役に立ちたいという気持ちは分かりますが、それがみんなに認められる方法では無かったわけですけど、自分の価値というものを示すのがまさにヒディアーズ狩りということなんでしょう。お金とは違う自分にとっての明確な価値尺度ですけど、次回はなんだか離れた船団がヤバそうな雰囲気です。それこそ人類の救済にレドの気持ちが向いているなら犠牲を出したくないでしょうし、その中で仮に犠牲が出てしまったらレドはどうなるのか。次回も楽しみですね。では。
↓押していただけると励みになります。
やはり答えというものは単独で見つけるものではない、むしろ見つけられないと実感させられた回。リジットは自分が自分がという思考の中で何もかもが悪くなっていく現状に困り果てていた。長い時をかけて築き上げてきたガルガンティア船団も、それが崩れるのは一瞬。自身の不甲斐なさを感じているでしょうが、それを自分のせいだけにして、自分で背負い込もうとしていたのが、そもそもにして負のスパイラルから抜け出せない状況に繋がってました。
だからこそ大事になる仲間の声。着々と離れていく元仲間もいれば、今でもこの船団に残っている仲間もいる。ベローズはその一人だったわけですけど、そもそもにして今の船団がどう築かれてきたのかリジットに諭してくれました。
船団長のカリスマ性を間近で見てきたリジットにとっては、憧れの的であり、また自身が付いていきたいと考えていたでしょうから、むこうから頼られているなんて意識はこれっぽっちもなかったでしょうね。リジットが、船団長を頼りにしていると考えていたわけですから。
でも船団長は頼ることでこの大きな組織をまとめ上げていたということで、適材適所、人材を有効に使って、かつその人材を信頼しよく知っているからこそ、ここまでのモノにできたのではないかなと。上に立つ人って、個の能力というより、使役する能力の方が重視されますよね。リジットにとっては今までどおり使われる自分でいたからこそ、噛み合わなかったのかなって思いました。
そして最後は葬儀にも出席し、自分の無力さを認めつつ、みんなで再興していくことを誓いました。元々力強い頼もしい人たちが揃っているところですし、要はそこに気付けるかというのが肝だったと思いましたが、自分の立場、必要なことをここで理解して、スタートラインに立てたのかなって思います。
…しかし今回の葬儀の方法はなかなか見ていて面白かったです。それこそ水上生活において「砂」の意味、価値ってかなり高いと思うんですよね。環境的には水葬しか不可能ではありますけど、人間の根源的に大地に還るという砂の意味、そして水上での砂の価値、そういう贅沢な副葬品みたいな印象もある分、水上での古来の葬儀を連想させてくれるようなものだったなって思います。船団の一番偉い人が亡くなったということですから、その中で最大限の敬意を表する意味での、砂による現在でいう焼香のような文化は興味深かったです。
さて一方レドとエイミー。レドは答えを見つけているというか、自分の目的、信念は決して曲げるつもりはありません。ただ、彼はこの行動がエイミーのためでもあると考えているのが面白い。ヒディアーズという人類の脅威を取り除くことは今水上生活をしている人類を救うこととなる、その中でエイミーも名指しで救うためと決意している。でも、エイミーは決してそれを求めているわけでは無い。先を見るレドと今を見るエイミー。どちらが正しいのかなんて分かりませんけど、一つ分かることは2人とも双方のことを考えているけど噛み合っていないということです(汗)
エイミーにとってはガルガンティアでまたいつものようにみんなで楽しく過ごしたい。けど別れる船が出てきてメルティともさよならをすることになりました。仕方ないことだと分かろうとしながらそれでも嫌だと歯噛みするのが表情、そして結構言葉にあふれていました。必死で取り繕うとしようとは思っているけど、やっぱりそれを隠しきれるだけの覚悟も整っていない。感覚派なイメージだし、あまり感情をしまっておくのも得意そうに見えないですしね。何とも絶妙な感情であるエイミーの反応が見ていて辛いところです。そうですよ、まだ「始まってもいない」んだよねえ…。
そしてそんなエイミーに対して「エイミーが残って嬉しい」と本音を普通に漏らすサーヤも素晴らしいと思います。そういう仲なんだなって思うと、この2人の関係に関しては大丈夫だなって自分は思えてきます。
さてレドは結局銀河同盟に帰れないということがほぼ確定した中で戦闘に赴くことになります。みんなを救いたい、役に立ちたいという気持ちは分かりますが、それがみんなに認められる方法では無かったわけですけど、自分の価値というものを示すのがまさにヒディアーズ狩りということなんでしょう。お金とは違う自分にとっての明確な価値尺度ですけど、次回はなんだか離れた船団がヤバそうな雰囲気です。それこそ人類の救済にレドの気持ちが向いているなら犠牲を出したくないでしょうし、その中で仮に犠牲が出てしまったらレドはどうなるのか。次回も楽しみですね。では。
↓押していただけると励みになります。
コメントの投稿
トラックバック
翠星のガルガンティア TokyoMX(5/26)#08
第8話 離別 フェアロック船団長の容体は思わしくない。リジットを後任に指名する、お前なら大丈夫だ。それを最後に、息を引き取る。 銀河同盟との位置座標を確認できたチェインバー...
翠星のガルガンティア 第8話「離別」
「もし皆さんが この船団を、私たちの生活の砦
ガルガンティアを守りたいと そう思って下さるのなら
どうか私を助けて下さい」
船団を離れる者 残る者、それぞれの想い――
フェ...
翠星のガルガンティア 第8話 「離別」 感想
分かれと新たな関係の始まりを丁寧に描いていましたが、
残り5話でどうまとめるんでしょうね。
翠星のガルガンティア 公式サイト
翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 3(2013/10/25)石
翠星のガルガンティア 第8話「離別」
翠星のガルガンティア 第8話「離別」です。 いつもは日曜日に見ているんですが、今
翠星のガルガンティア 第8話『リジットがフェアロック船団長に託されたもの。』感想
「離別」
「リジットこれを・・・」
フェアロック船団長は鍵を託して死出の旅へ。
その鍵はみんなの命を乗せた、あまりにも重たいもの。
しかしお色気な水着を持っていたとはい
翠星のガルガンティア 8話「離別」
翠の波の恵みあらんことを・・・。 フェアロック船団長の死。みんなを繋ぎ止めていた要を失ったガルガンティア。 安寧は永遠ではない。常に世界は動いているのだから。 チェインバー...
翠星のガルガンティア 第8話 「離別」 感想
出逢いも別れも、ときには回り道することだってあるよ。
翠星のガルガンティア・第8話
「離別」
発作によって倒れたフェアロック。死の間際、彼は、船団長の座をリジットへと託す。そのころ、レドは、チェインバーが地球の座標を割り出したことに喜ぶ。しかし、その
翠星のガルガンティア 8話「離別」
それぞれの想い・・・
翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1(2013/08/28)石川界人、金元寿子 他商品詳細を見る
「翠星のガルガンティア」第8話
レド、船団を離れる…
詳細レビューはφ(.. )
http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201305270000/
空とキミのメッセージChouCho ランティス 2013-05-22売り上げランキング : 191Amazonで詳しく
翠星のガルガンティア 第8話「離別」
翠星のガルガンティアの第8話を見ました。
第8話 離別
ガルガンティア船団の船団長であるフェアロックが発作で倒れ、船団を頼むとリジットが後を任されることとなる。
「フ
【アニメ】翠星のガルガンティア 第08話「離別」 弟が新ヒロインだったのかーw
2416 名無しになるもんっ♪ sage 2013/05/26(日) 22:01:03 ID:???
ガクッ
『翠星のガルガンティア』#8「別離」
「周りが見えてねぇって。
それじゃ仲間を信用してないのと一緒だ」
突然倒れてしまったフェアロック船団長。
一度は目を覚ましたものの、後任をリジットに託しそのまま息を引き
翠星のガルガンティア #8「離別」感想
「翠の波の恵みがあらんことを。」別れの時が来た。「離別」船団長フェアロックは後事をリジットに託して逝った。ピニオン、フランジ等がガルガンティアを離れると言っている。レド...
翠星のガルガンティア 第8話
翠星のガルガンティア 第8話
『離別』
≪あらすじ≫
ヒディアーズ(クジライカ)への対処方法でガルガンティアの価値観と正面衝突したレド。海賊船団の時はガルガンティアの文化...
翠星のガルガンティア 第8話 『離別』 リジッドが若すぎる船団長に...ヤン亡きイゼルローンを思い出した。
地球と銀河同盟の位置関係が判明。救難信号が届くまで6500年って、6500光年て考えていいのかな。 そして万能に思えるチェインバーも超光速航法(ワープ)機能は搭載されていない。&...
翠星のガルガンティア 第8話 『離別』 リジッドが若すぎる船団長に...ヤン亡きイゼルローンを思い出した。
地球と銀河同盟の位置関係が判明。救難信号が届くまで6500年って、6500光年て考えていいのかな。 そして万能に思えるチェインバーも超光速航法(ワープ)機能は搭載されていない。&...
翠星のガルガンティア 8話「離別」感想
翠星のガルガンティア
8話「離別」
翠星のガルガンティア 第8話 「離別」 感想
持ちつ持たれつ―
翠星のガルガンティア 第8話 あらすじ感...
別れ----------!!皆が見守る中、フェアロックは最期に意識を取り戻す。そしてリジットに渡されたひとつの鍵。「船団を、頼む」船団長として、後継者をリジットに託された瞬間。この...
翠星のガルガンティア 第8話「離別」
ヒディアーズを倒すためにピニオンと行くことを決めたレド。
ベベルと離れられないエイミーは、レドと別れるしかない。
船団長の後を引き継いだリジットは多くの離脱者を出し苦悩
翠星のガルガンティア 第8話「離別」感想
「これは・・・」
「船団を、頼む」
ピニオンやフリンジらの相次ぐ船団からの離反に、持病を悪化させた船団長のフェアロック。
主治医のオルダムの治療の甲斐もなく。
リジット...
翠星のガルガンティア 第8話 離別
フェアロックはリジットに金色の鍵を託し、ガルガンティア船団を頼むと告げ、逝去。
チェインバーはついに地球の位置座標を確認しますが、帰還には超高速航法が必要で、チェ ...
翠星のガルガンティア 第8話「離別」あらすじ感想
前回に続き、今回もやるせなさいっぱいの話。レドの行動、船団長・フェアロックの死により揺らぐガルガンティアの人々。別れ、すれ違いと切なさと寂しさを感じる1話でした。エイミ...
翠星のガルガンティア~第8話「離別」
銀河の果てで戦いを繰り広げていた少年兵レドは時空のひずみにのみこまれ、目が覚めると地球に漂着していた。第8話フェアロック船団長はリジッドにカギを手渡し、船団長は息を引...
翠星のガルガンティア 第08話 感想
翠星のガルガンティア
第08話 『離別』 感想
次のページへ
翠星のガルガンティア 感想 第8話 「別離」
SOSが本隊に届くまで,6582年と16時間。
レドはアヴァロンからの援軍は期待できない,と悟ったことでしょう。
- 俺は,地球を守るためにあのヒディアースの大群と単騎で戦うの
眼鏡美人がいいに決まってるだろ!(聖闘士星矢Ωとかガルガンティアとか)
【聖闘士星矢Ω 第59話】アンドロメダ瞬、復活の巻。冒頭のユナさんの「パラサイトは人々の貴重な時間を奪っている」という台詞はなんだかちょっと面白かったです。まあこの作品も ...
翠星のガルガンティア7~8話まとめ感想
レド達の行く末は
と言うことでクライマックスに向けて物語が動き始めた翠星のガルガンティア7~8話の感想です。
ネタバレありですのでご注意ください。
今回の
翠星のガルガンティア 第8話「離別」
リジットにとってはフェアロックの死と彼からの後継指名、レドにとっては地球と銀河同盟との距離が約6500光年=単独での帰還が事実上不可能というチェインバーの解析結果、それぞれ
翠星のガルガンティア第8話感想。
やべぇ、エイミー超可愛い。
どっシリアスな内容だがこれが表題ww
以下、ネタバレします。ご注意を。
◎翠星のガルガンティア第8話「離別」
=>フェアロック:リジットこれを、船団を頼むロ)船団長!!→フェアロック、死亡確認#位置座標確認、帰還には単独では不可能。救難信号が到達するまでに6582年を要するレド:そんな...